読書日記
(2011年10月〜12月)

トップページへ

目次 

12月 
127(817)鉱石倶楽部: 2011.12.31
126(816)いちばんやさしい地球変動の話: 2011.12.30
125(815)周極星: 2011.12.23
124(814)吾輩はシャーロック・ホームズである: 2011.12.17
123(813)吉田キグルマレナイト☆: 2011.12.14
122(812)舶来屋: 2011.12.11
121(811)県庁おもてなし課: 2011.12.04

11月 
120(810)ギャングエイジ: 2011.11.30
119(809)東京島: 2011.11.30
118(808)117(807)指し手の顔 脳男II: 2011.11.19
116(806)なぜ絵版師に頼まなかったのか: 2011.11.08
115(805)教師格差: 2011.11.04

10月 
114(804)99%の誘拐: 2011.10.31
113(803)脳男: 2011.10.30
112(802)ブルータスの心臓: 2011.10.30
111(801)大学教授の株ゲーム: 2011.10.21
110(800)数学ガール 乱択アルゴリズム: 2011.10.18
109(799)完盗オンサイト: 2011.10.06
108(798)フライ、ダディ、フライ: 2011.10.03
107(797)レヴォリューションNo.0: 2011.10.01


12月 
127(817)鉱石倶楽部: 2011.12.31

長野まゆみ著「鉱石倶楽部」
(ISBN4-16-767930-2 C0193)
を読んだ。
不思議な本である。
著者自前の鉱物の結晶を題材にした
詩的な小説、あるいは散文詩のような物語。
そこに、鉱物の写真がある。
不思議な味わいのある本である。
鉱物としては、それほどきれいないものではないが、
専門家、マニアには
もう少し良い結晶がほしいところだが、
著者の思い入れのあるところが、
この鉱物と物語のセットにある。
不思議な記憶に残る本であった。
目次へ


126(816)いちばんやさしい地球変動の話: 2011.12.30

巽好幸著「いちばんやさしい地球変動の話」
(1ISBN978-4-309-25258-2 C0044)
を読んだ。
非常にわかりやすくかかれた本である。
巽さんは最近マスコミに登場しだしたので、
このような本の依頼があったのだろう。
そして3.11の影響で、専門外の地震についても
紹介している。
少々無理がある様な部分でも、
巽氏の本は読みやすい。
そして刺激をうける。
いい本であった。
目次へ



125(815)周極星: 2011.12.23

幸田真音著「周極星」
(ISBN978-4-12-003730-6 C0093)
を読んだ。
上海を舞台にした
日本の銀行と中国経済に関するストーリーである。
中国と日本を狭間に生きる男女の
ストーリーが散りばめられている。
全体としては面白いが、
何か物足りなさを感じる。
最後に大きな事件があるのに
物足りなく感じる。
他の経済小説より、
私好みの波乱が少ないからなだろうか。
目次へ


124(814)吾輩はシャーロック・ホームズである: 2011.12.17

柳広司著「吾輩はシャーロック・ホームズである」
(ISBN978-4-04-382903-3 C0193)
を読んだ。
夏目漱石が精神を病み、
シャーロック・ホームズだと思い込み、
ホームズ不在中のワトソンと組んで、
事件に立ち向かう。
彼の推理はピント外れ、
しかし、その想像性は強く、
後の作家の片鱗を見せる。
そんな不思議な設定で
ストーリは面白く展開する。
柳氏の作品は二作目だが
なかなか面白い。
目次へ


123(813)吉田キグルマレナイト☆: 2011.12.14

日野俊太郎著「吉田キグルマレナイト☆」
(ISBN978-4-10-331471-4 C0093)
を読んだ。
なかなか面白い。
実体験に基づく話のようで、
展開も引き込まれる。
新人の作品と思えない確かさをある。
ただし、一番のクライマックスが
少々演出不足だ。
そこだけが残念だった。
目次へ


122(812)舶来屋: 2011.12.11

幸田真音著「舶来屋」
(ISBN978-4-10-463305-0 C0093)
を読んだ。
はじめての作者だ。
戦後から新しい輸入小売を
独自に始めた人の立身物語である。
その内容が実話に基づいているので、
面白く読めた。
ただ、その物語が継続するので
ストーリーの波が穏やかで読みやすいが、
読後感が小さく感じる。
実話に基づいているためだろうか。
目次へ


121(811)県庁おもてなし課 2011.12.04

有川浩著「県庁おもてなし課」
(ISBN978-4-04-87182-8 C0093)
を読んだ。
おもしろい。
高知県が実際に取り組んだことを
きっかけに出来上がった小説だ。
どこまで事実か、
どこからがフィクションかがさらに面白さを増す。
そして高知県だけでなく、
どのような地方でも適用可能な発想である。
しかし、私は、高知への身近さ、
愛着などがあるので、
よけいに興味があった。
目次へ


11月 
120(810)ギャングエイジ: 2011.11.30

川端裕人著「ギャングエイジ」
(ISBN978-4-569-79764-9 C0093)
を読んだ。
新任教師が訳ありの学年の担任になって、
教師として成長しながら、
その訳がすこじずつ明らかにされている。
1年間連載された話で、
学校の1年とリンクしている。
しかし、決まった量で月の話をつくりで、
尻切れトンボの終わっているストーリがあり、
少々違和感を感じることもあった。
しかし、このような小説の通例だが、
ハッピーエンドで終わるのがいい。
目次へ


119(809)東京島: 2011.11.30

桐野夏生著「東京島」
(ISBN978-4-10-130636-0 C0193)
を読んだ。
無人島に流れ着いた不思議な集団の話だ。
短編の連作として書かれたものが、
一つのストーリに再構成されている。
なかなかおもしろい展開である。
考えさせられる面がいくつかあった。
目次へ


118(808)117(807)指し手の顔 脳男II: 2011.11.19

首藤瓜於著「指し手の顔 脳男II
117(807)上:SIBN978-4-06-276800-9 C0193
118(808)下:SIBN978-4-06-276801-6 C0193)
を読んだ。
前作から7年たっての続編である。
ストーリとして、1年後の話である。
前作以上の面白さである。
著者の知識、周辺の情報の調査力には
今回も感心させられた。
そしてなにより意表をつく
ストーリの面白さである。
目の話せない作家となりそうだ。
目次へ


116(806)なぜ絵版師に頼まなかったのか: 2011.11.08

北森鴻著「なぜ絵版師に頼まなかったのか」
(ISBN978-4-334-74853-1 C0193)
を読んだ。
短篇集であるが、
連作となっている。
時間は数年毎に進む。
共通の主人公が
登場して謎解きがおこなわれる。
主人公たちも年齢が増えている。
明治初期が舞台のミステリーだ。
ただ、短編があまり好きでないので
読みづらかった。
目次へ


115(805)教師格差: 2011.11.04

尾木直樹著「教師格差」
(ISBN978-4-04-710099-2 C0295)
を読んだ。
少し前の本なので、
社会状況はだいぶ変わっているのだが、
重要な本質が指摘されている。
教師の現状、
児童・生徒の現状、
親の現状などが示されている。
乖離した政策と現状。
現場を知らない行政。
親が臨むものと文科省の目標の乖離。
教師社会の崩壊。
暗い教育の現場が示されている。
本当にこのままでいいのだろうか。
目次へ


10月 
114(804)99%の誘拐: 2011.10.31

岡嶋二人著「99%の誘拐」
(ISBN4-9-569136-2 C0193)
を読んだ。
先日古本屋で購入した中の一冊だ。
著者二人が創り上げる作品だ。
なかなか珍しい形式の作品だが、
面白い。
ミステリーだが暴力的な場面が
出てこないところがいい。
内容もなかなかおもしろい。
IT技術を駆使したものだ。
少々古いが、トリックよりストーリが面白い。
目次へ


113(803)脳男: 2011.10.30

首藤瓜於著「脳男」
(ISBN4-06-273837-6 C0193)
を読んだ。
第46回江戸川乱歩賞受賞作である。
面白い。
障害を持った人物が、
ありえないような人格を持つ。
そのような人物が何らかの目的を持った時、
そのような事が起こるのか。
それが悪人を殺すとなるとどうなる。
不思議さが充満していく。
不思議な終わりをする。
続編が読みたくなる。
目次へ


112(802)ブルータスの心臓: 2011.10.30

東野圭吾著「ブルータスの心臓」
(ISBN978-4334-71739-1 C0193)
を読んだ。
主人公が困った事態に陥った時、
同じ人物に同じ動機を持った人物に
共謀殺人を誘われる。
合意してスタートしたら、
その首謀者が殺されるが、
予定通りに計画は進む。
複雑な様相がストーリを面白くする。
目次へ



111(801)大学教授の株ゲーム: 2011.10.21

斎藤精一郎・今野治著「大学教授の株ゲーム」
(ISBN4-532-19007-X C0133)
を読んだ。
同級生で大学教授の二人は今では、
経済学と数理工学で株に関係する学問をしている。
彼らが現実に株を始めたら
どうなるかを1年間試した企画である。
週刊誌に連載された内容から
作成された本である。
なかなか面白い。
自分の資金を投入しているので
かなり本気なのだろうが、
文章はユーモアを持って書かれているので、
それが面白い。
私には株をヤル気はないが。
目次へ


110(800)数学ガール 乱択アルゴリズム: 2011.10.18

結城浩著「数学ガール 乱択アルゴリズム」
(ISBN978-4-7973-6100-1 C0041)
を読んだ。
読み応えのある本である。
そして今回はNP完全問題を含む内容であった。
難しい部分もあるが、
完全には理解できなくても、
概念の全貌を知るためにはいい本である。
さらなる続編を読みたいものだ。
目次へ


109(799)完盗オンサイト: 2011.10.06

玖村まゆみ著「完盗オンサイト」
(ISBN978-4-06-217132-8 C0093)
を読んだ。江戸川乱歩賞受賞作である。
15年振りの女流作家の受賞だそうだ。
選者評があったが、
余り読まないほうがいいのだろう。
なぜなら先入観をもってしまうからだ。
自分が読んで楽しいかどうかだ。
選者の考えもいろいろだ。
一流作家にしてそうなのだから、
読んだ人それぞれに感想がありうる。
この本は面白かった。
目次へ


108(798)フライ、ダディ、フライ: 2011.10.03

金城一紀著「フライ、ダディ、フライ」
(ISBN4-04-873601-9 C0093)
を読んだ。
ゾンビーズの話しだが、
主人公はダディ。
といっても、どこにでも中年男性。
彼がゾンビーズたちの助けを借りて
恨みを持つ相手に、
仕返しをするというはなし。
単純なストーリーだが、
なかなかおもしろい。
目次へ


107(797)レヴォリューションNo.0: 2011.10.01

金城一紀著「レヴォリューションNo.0」
(ISBN978-4-04-874140-8 C0093)
を読んだ。
ゾンビーズの高校1年生の頃の話。
彼らがどのようにして出会い、
なぜ、連帯感を持つに至ったかの話である。
なかなか面白い。
目次へ


トップページへ