読書日記
(2008年1月〜3月)

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目次 

3月 
27(387) 子どもを理科好きに育てる本:2008.03.23
26(386) 哲学ということ:2008.03.22
25(385) 火山の大研究:2008.03.18
24(384) 千里眼:2008.03.18
23(383) TVJ:2008.03.15
22(382) TSUNAMI:2008.03.15
21(381) ヘーメラーの千里眼:2008.03.07
20(380) 千里眼の瞳:2008.03.03

2月 
19(379) 科学哲学のすすめ:2008.02.26
18(378) 陪審法廷:2008.02.26
17(377) 高校生のための東大授業ライブ:2008.02.26
16(376) 12歳、世界にチャレンジ 雄太君の留学日記:2008.02.26
15(375) 雄太昆虫記ぼくのアシナガバチ研究所日記:2008.02.26
14(374) ラストワンマイル:2008.02.26
13(373) 再生巨流:2008.02.26
12(372) ぼくには数字が風景に見える:2008.02.17
11(371) マインドマップ・ノート術:2008.02.16
10(370) ザ・マインド・マップ:2008.02.11
9(369) 神と科学は共存できるか?:2008.02.08
8(368) 風の谷のナウシカ:2008.02.03

1月 
7(367) 峰雲へ:2008.01.26
6(366) 釣り上げては:2008.01.24
5(365) カワウソがいる:2008.01.21
4(364) 生物と無生物のあいだ:2008.01.15
3(363) 贋作遊戯:2008.01.13
2(362) 戦う物理学者!:2008.01.09
1(361) フェイク:2008.01.02


3月  

27(387) 子どもを理科好きに育てる本:2008.03.23

中野不二男著「子どもを理科好きに育てる本」
(ISBN978-4-04-621150-7 C0095)
を読んだ。
親として子どもにどのように接すればいいかを、
いろいろな視点で書かれている。
私自身気になっている問題だろうか。
日本の理科離れ場、
社会が豊かになったこと、
教育方針がずれていること、
親や社会が体制が理科を重要視していないこと、
理科を毛嫌いしていること、
そしてそれらの状態が長い時間継続したこと、
などが複合して発生しているのではないか。
だから、よほど行政が先を見通して対処し、
そして徹底し、継続しなければならないのではないか。
そんなことを考えた。
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26(386) 哲学ということ:2008.03.22

太田光、田中裕二、野矢茂樹著
「爆笑問題のニッポンの教養 哲学ということ 哲学」
(ISBN978-4-06-282602-0 C0010)
を読んだ。
野矢氏の哲学や論理学の入門書をいくつか読んでいる。
この本もその一環で読んだ。
太田光の話はピンボケだが、
野矢氏の話は面白い。
だが、その意図するところが深く理解が難しい。
それでいいのだ。
哲学の問題は、古くから人を悩ませてきたものだ。
早々簡単に解決できるものではない。
論理が間違ってないかは論理学が教えてくれる。
正しい論理をもってしても解決できないのだ。
それが哲学なのだ。
そして、深く考えていくことが重要なのだ。
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25(385) 火山の大研究:2008.03.18

鎌田浩毅監修「火山の大研究」
(ISBN978-4-569-68730-8 C8544)
を読んだ。
わかりやすく書かれている。
しかし、子供が本当に興味が
もてるかどうか疑問である。
ハードカバーで出版されているが
図書館用だろうか。
個人で購入するには少々高い本である。
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24(384) 千里眼:2008.03.18

松岡圭祐著「千里眼」
(ISBN4-09-403252-5 C0193)
を読んだ。
このシリーズをいくつか読んできた
その最初の作品である。
なかなかのサスペンスで面白く読んだ。
しかし、そろそろ飽きてきた。
しばらく間を空けたほうがいいのかもしれない。
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23(383) TVJ:2008.03.15

五十嵐貴久著「TVJ」
(ISBN4-16-323650-3 C0093)
を読んだ。
テレビジャパンをジャックする話である。
経理課の女性が一人で10数人の犯人グループから逃げて
対抗していく話である。
少々軽い気がするが気軽に読める本である。
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22(382) TSUNAMI:2008.03.15

高嶋哲夫著「TSUNAMI」
(ISBN4-08-775354-9 C0093)
を読んだ。
東海、東南海、南海地震が連鎖的に起こり、
そのため、超巨大な津波が発生するという話である。
M8に続くような話である。
なかなか面白かった。
各所の人の努力で大惨事が回避されていく。
原子力に関する研究者出身の著者ならではの
面白さがある。
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21(381) ヘーメラーの千里眼:2008.03.07

松岡圭祐著「ヘーメラーの千里眼」
(ISBN4-19-386142-0 C0093)
を読んだ。
自衛隊の人身事故と臨床心理治療の問題を
サスペンス小説にしたものである。
長編の話だがなかなか面白かった。
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20(380) 千里眼の瞳:2008.0303

松岡圭祐著「千里眼の瞳」
(ISBN4-19-861454-7 C0093)
を読んだ。
北朝鮮と9.11テロなどを題材にした
シリーズのサスペンス小説だ。
フィクションだが、現実の事件としてリンクしていて
面白いものとなっている。
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2月 

19(379) 科学哲学のすすめ:2008.02.26

高橋昌一郎著「科学哲学のすすめ」
(ISBN4-621-04965-8 C0010)
を読んだ。
非常に面白い本である。
図書館で借りた本だが、
手元におきたくて注文した。
現在、メモをとりながら、再読している。
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18(378) 陪審法廷:2008.02.26

楡周平著「陪審法廷」
(ISBN978-4-6-213894-9 C0093)
を読んだ。
日本でもこれから裁判員制度がおこなわれる。
アメリカの陪審員制度の問題点を示す小説である。
明らかな殺人があり、その犯人は15歳で
犯行動機もはっきりしている。
しかし、陪審員は有罪か無罪かをきめるだけで、
その罪のないようについて評価を下せない。
それを問題として提起した小説である。
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17(377) 高校生のための東大授業ライブ:2008.02.26

東京大学教養学部編「高校生のための東大授業ライブ」
(ISBN978-4-13-000450-3 C1000)
を読んだ。
15の講義で興味のあるところだけを呼んだ。
リベラル・アーツをこのようにすることができるのである。
そしれなにより大学の教員が、世間の人に向けて
講義をするのは面白い。
似たチャレンジをしていることは多数あるが、
書籍としては私ははじめて読んだ。
しかし、多様すぎて、一つのことに興味をもつ人間には
概略過ぎる気がする。
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16(376) 12歳、世界にチャレンジ 雄太君の留学日記:2008.02.26

中川雄太著「12歳、世界にチャレンジ 雄太君の留学日記」
(ISBN4-8062-0505-2 C0095)
を読んだ。
アシナガバチ研究所日記の著者が小学校6年生の1月に
ニュージーランドに留学し、
その後カナダに留学しているときの日記を本にしたものである。
小さいながら自分をしっかり持っていることがわかる。
そして海外の教育への取り組みと
そこで学生が勉学に励む姿をみることができた。
このようなチャレンジ精神をもった子供が増えればいいのだが。
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15(375) 雄太昆虫記ぼくのアシナガバチ研究所日記:2008.02.26

中川雄太著「雄太昆虫記ぼくのアシナガバチ研究所日記」
(ISBN4-7743-0631-2 C8045)
を読んだ。
小学生が興味をもったアシナガバチを調べて
その観察日記を本にしたものである。
非常の面白いものであった。
現在長男が読んでいる。
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14(374) ラストワンマイル:2008.02.26

楡周平著「ラストワンマイル」
(ISBN4-10-475302-5 C0093)
を読んだ。
「再生巨流」の別の展開の物語である。
アイディアは同じである。
物流業が新しいビジネスをつくという話である。
なかなか面白い話であった。
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13(373) 再生巨流:2008.02.26

楡周平著「再生巨流」
(ISBN4-10-475301-7 C0093)
を読んだ。
左遷された男が、
物流業が新しいビジネスチャンスをつくという話である。
なかなか面白い話であった。
これは小説であるが一つのビジネスモデルでもある。
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12(372) ぼくには数字が風景に見える:2008.02.17

ダニエル・タメット著「ぼくにいは数字が風景に見える」
(ISBN978-4-06-213954-0 C0098)
を読んだ。
「ブレインマン」というBBCの放送で見たことがある
タメットが書いた本である。
数字と語学に天才的な才能をもっている
サヴァン症候群とアスルガー症候群を
もっている青年自身が書いた自分の生い立ちと
自分の心象風景を克明に、そして素直に書いたの話だ。
家族の暖かい眼差しと現在の彼への注目と、
その個性が、子供時代のいじめに通じていた。
非常に重要な問題をも投げかけている。
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11(371) マインドマップ・ノート術:2008.02.16

ウィリアム・リード著「マインドマップ・ノート術」
(ISBN4-89451-199-1 C0030)
を読んだ。
以前読んだマインドマップの方法を
より簡潔にまとめたものだ。
マインドマップを試しに2つ書いてみた。
書いているときは、いろいろ発想が湧くが、
それを練り直さなければ、
頭の中になかなか定着しないようだ。
ソフトウェア版も試したが、
味がなく、ますます定着しない。
マインドマップとは、要はその内容に
今に頭を使い、イメージを広げ、まとめ、
そして時間をかけ、記憶に残すのかが重要である。
問題は。私自身にそれができるかどうかである。
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10(370) ザ・マインド・マップ:2008.02.11

トニー・ブザン、バリー・ブザン著
「ザ・マインド・マップ」
(ISBN4-478-76099-3 C0030)
を読んだ。
世界で以前からはやっている思考方法だそうだ。
どのようなものかを知るために、
教科書的な本を買って読んでみた。
確かにいろいろな効用がありそうだ。
コンピュータのソフトによるものもある。
それをインストールして使ってみた。
しかし、この手法の基本は、
紙に自分の手でいろいろ試行錯誤しながら書くことが
一番の創造性を発揮するのだろう。
自分で考え、自分の手を使い、
カラフルに、イメージを用いて完成することが、
一つのテーマについて考え、
連想を促すことになるのだろう。
コンピュータによるものは、
まとめ用としてはいいのかもしれないが、
創造性を生み出し、記憶に定着させるためには、
有効でないのであろう。
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9(369) 神と科学は共存できるか?:2008.02.08

スティービン・ジェイ・グールド著
「神と科学は共存できるか?」
(ISBN978-4-8222-4572-6 C0095)
を読んだ。
科学と宗教を共存するためには、
NOMA(Non-Overlapping Magisteria)原理で
対処すべきであるという主張である。
つまり「密度の濃い対話を伴う非干渉」という立場である。
不可知論的立場である。
なぜ、グールドはこのような本を書いたのだろうか。
それはアメリカでは創造主義が活発化してからである。
気になる科学者たちが、
科学に対抗する似非科学や宗教にたいして
言及する例をよくみる。
愛読しているグールドにおいても、そうなった。
そして私自身そのような内容に興味を持っている。
どうしてなんだろうか。
よく分からないが、そういう精神的な時期なのだろうか。
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8(368) 風の谷のナウシカ:2008.02.03

宮崎駿著「風の谷のナウシカ」
(ISBN4-19-2100101-X C9979)
を読んだ。
アニメージュ・コミックス・ワイド版
とされているもので、
全7巻で2780円である。
映画で有名なので子供用に買ったのだが、
非常に内容の深いもので、
子供には難しいかもしれない。
しかし、映画とは違った展開で、
背景となっている環境は、
奇異な登場人物などの
すべての謎が明らかにされていく。
なかなか読み応えのある本であった。
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1月 

7(367) 峰雲へ:2008.01.26

阿部夏丸著「峰雲へ」
(ISBN4-09-366451-X C0093)
を読んだ。
川を愛する子供たちが登場する小説だ。
著者がすごした川の情景を舞台にしている。
なかなか心に沁みる話であった。
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6(366) 釣り上げては:2008.01.24

アーサー・ビナード著「釣り上げては」
(ISBN4-7837-1200-X C0092)
を読んだ。
詩集である。
詩集など読むのは何年ぶりだろうか。
実は調査のアーサー氏の対談を
聞いたことが発端である。
彼にとっての詩と何かという話が、
非常にわかりやすく説明されていた。
それでいて日本的な比喩や生活観を漂わせた
語り口から説明される詩が非常にわかりやすかった。
日本人の詩人から、このようなわかりやすい説明を
聞いたことがなかったので、
非常に新鮮に感じた。
彼は日本に来て、日本で生活して
日本語を覚えて、日本語で詩作を始めた。
最初の詩集がこの本である。
久しぶりに詩に触れたせいだろうか、
それとも彼の詩がいいのだろうか。
心にしみる何かを感じた。
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5(365) カワウソがいる:2008.01.21

阿部夏丸著「カワウソがいる」
(ISBN4-591-08231-8 C8093)
を読んだ。
四国の川を舞台にした川ガキとカワウソ、
そして大人の物語である。
この小説は私の少年時代の川遊びと通じるものがある。
だから私には理解でき、ノスタルジーのようなものがあり
共感できる。
でも私の子供にこのような感覚がわかるだろうか。
なかなか難しい気がする。
川で遊ぶ楽しさ。
川で味わうスリル。
川の豊かさ。
川の爽快感。
川の危険。
そんなものを味わう環境や
機会が、今では失われつつある。
そんな気持ちを味あわせてやりたい。
彼の小説を読むといつもそう思う。
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4(364) 生物と無生物のあいだ:2008.01.15

福岡伸一著「生物と無生物のあいだ」
(ISBN978-4-06-149891-4 C0245)
を読んだ。
生物の本質について
文学的な書き方がなされている。
独特の書き方である。
しかし、不思議な魅力がある。
彼の主張はジグソーパズルを埋める
動的平衡であるが、
それは人智の及ばない生命の神秘が
あるということである。
あまり科学史の表にでてこないが
重要な研究をなした研究者に
スポットを当てた話題がいくつかある。
そして彼らと著者の
かかわりがあることも知らされる。
面白い本であるが、
話題がとびとびになっているので
少々違和感があった。
最後に、月刊誌の連載が初出であることから
その違和感の原因であった。
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3(363) 贋作遊戯:2008.01.13

赤木毅著「贋作遊戯」
(ISBN978-4-334-74337-6 C0193)
を読んだ。
詐欺師同士の詐欺を競い合う小説である。
昭和初期の雰囲気を舞台にしたものだが、
文体もそのころを意識して
独特の雰囲気をかもしだしている。
なかなか面白い小説である。
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2(362) 戦う物理学者!:2008.01.09

竹内薫著「戦う物理学者!」
(ISBN978-4-534-04265-1 C0042)
を読んだ。
これは、もともとミニ講義をもとした本である。
そために、話した内容からの文章なので、
厳密でない表現がいろいろ見当たった。
しかし、言わんとしている内容は理解できる。
対照的な物理学者を登場させ、
その業績や考え方に触れていくものである。
なかなか興味深いものであった。
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1(361) フェイク:2008.01.02

楡周平著「フェイク」
(ISBN4-04-873524-1 C0093)
を読んだ。
年末から読み出した本だ。
銀座のボーイが金に絡む
いろいろな事件に巻き込まれて
金に関してのある意識を持つ話である。
その事件が詐欺や人との関係など
人間模様をかもし出す。
しかし、少々なにか弱い気がする。
それでも面白い小説である。
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