読書日記
(2002年10月〜12月)

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目次 

12月 
79 ブッダ: 2003.01.01
78 「超」文章法: 2002.12.31
77 陽だまりの樹: 2002.12.14
76 あの無限、この無限、どの無限?: 2002.12.08
75 惑星学が解いた宇宙の謎: 2002.12.04
74 アドルフに告ぐ:2002.12.05

11月 
73 2001年宇宙の旅: 2002.11.28
72 恐竜の足あとを追え: 2002.11.22
71 火山大ばくはつ: 2002.11.21
70 Vine Linux 20. サーバー構築ブック: 2002.11.20
69 化石はなぜおもしろい: 2002.11.20
68 身近な分子たち: 2002.11.17
67 地球ってほんとうにまあるいの?: 2002.11.15
66 固体=結晶の世界: 2002.11.14
65 地層を調べる: 2002.11.06
64 浜辺のコレクション: 2002.11.05
63 地層はタイムカプセル: 2002.11.02
62 空気の重さをはかるには: 2002.11.01

10月 
61 原子とつきあう本: 2002.10.31
60 もしも原子がみえたら: 2002.10.31
59 経験を盗め: 2002.10.29
58 ふしぎな石 ― じしゃく: 2002.10.29
57 ぼくがあるくと 月もあるく: 2002.10.29
56 さあいこう 川はともだち: 2002.10.26
55 砂鉄とじしゃくのなぞ: 2002.10.26
54 河原の石の観察と実験: 2002.10.21
53 河原の石ころ図鑑: 2002.10.20
52 川をのぼろう 石のふるさとさがし: 2002.10.20
51 絵で分かる進化論: 2002.10.10


12月 

79 ブッダ: 2003.01.01

手塚治虫著「ブッダ」
(ISBN4-267-01301-2 C-179): 2002.12.15
(ISBN4-267-01302-0 C-179): 2002.12.15
(ISBN4-267-01303-9 C-179): 2002.12.16
(ISBN4-267-01304-7 C-179): 2002.12.17
(ISBN4-267-01305-5 C-179): 2002.12.17
(ISBN4-267-01306-3 C-179): 2002.12.19
(ISBN4-267-01307-7 C-179): 2002.12.21
(ISBN4-267-01308-X C-179): 2002.12.22
(ISBN4-267-01309-8 C-179): 2002.12.29
(ISBN4-267-01310-1 C-179): 2002.12.30
(ISBN4-267-01311-X C-179): 2002.12.31
(ISBN4-267-01312-8 C-179): 2003.01.01
を読んだ。

半月かけて読んだことになる。
一冊読むのに1時間弱ほどかかる。
だから全12巻読むのに、
10時間弱必要となる。
漫画であるから、いつでも、
気軽に読めるから、
自宅でのあき時間を
この漫画の読書に使った。
その結果が、10時間を作り出すのに
半月必要であったということである。
時間とは、貴重である。
そして、こつこつとした積み重ねが必要で、
そして有効であることを
いまさらながら気づかされた。

さて、肝心の内容であるが、
前半は面白く読んだのだが、
後半があまり面白くなかった。
なぜかはわからない。
聖人というものを表現する難しさだろうか。
それとも、万人に適応できる
聖人像はどないからであろうか。
しかし、これまでつづいた
手塚治虫とのつきあいもやっと終わった。
長い付き合いだったが、堪能した。
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78 「超」文章法: 2002.12.31

野口悠紀雄著「「超」文章法」
(ISBN4-12-101662-9 C1230)
を読んだ。

私にはあまり面白くなかったが、
いくつか参考になることがあった。
要するに、人それぞれの文章作法が
あるということで、
それは、自分が見出すべきであり、
もし、その作法がまとまるものであれば、
降下すべき程度のものである。

論理法則を忘れてしまって
文章を書いていることがよくある
という注意があった。
これは、重要な指摘であった。
私も、忘れていた。

元の命題が真であるとき、
逆命題が必ずしも真ではない。
対偶命題は必ず真である。
裏命題(対偶命題の逆命題)は必ずしも真ではない。
たとえば、
元の命題:空は青い→真
逆命題:青いのは空である→必ずしも真ではない
対偶命題:青くないものは空ではない→真
裏命題:空でないものは青くない→必ずしも真ではない
というようになる。
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77 陽だまりの樹: 2002.12.14

手塚治虫著「陽だまりの樹」
(ISBN4-09-192051-9 C-179): 2002.12.08
(ISBN4-09-192052-7 C-179): 2002.12.09
(ISBN4-09-192053-5 C-179): 2002.12.09
(ISBN4-09-192054-3 C-179): 2002.12.11
(ISBN4-09-192055-1 C-179): 2002.12.11
(ISBN4-09-192056-X C-179): 2002.12.13
(ISBN4-09-192057-8 C-179): 2002.12.14
(ISBN4-09-192058-6 C-179): 2002.12.14
を読んだ。

手塚治虫の3代前の先祖の話である。
幕末に、蘭学医として、生きた
先祖のはなしを、幕末の歴史上の人々
そして歴史に残らなかった人々
そんな多くの人たちの話である。
面白かった。
一気に読んでしまった。
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76 あの無限、この無限、どの無限?: 2002.12.08

吉田武著「あの無限、この無限、どの無限?」
(ISBN4−532-16428-1 C0041)
を読んだ。

今回の吉田氏の著書は、
数学をねたに楽しい話題を提供するという
嗜好のものである。
お芝居調のものが18ある。
なかなか面白い嗜好である。

以前にも、ハノイの塔を題材にした
不思議な本を読んだが、
タイトルは忘れた。
確か横浜国立大学の先生が書かれていた
ような気がする。
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75 惑星学が解いた宇宙の謎: 2002.12.04

井田茂著「惑星学が解いた宇宙の謎」
(ISBN4−89691-633-6 C0244)
を読んだ。

この本は、第一線級の研究者が書いた
最新の惑星学の普及書である。
目新しいことが、たくさん書かれていた。
非常に参考になった。
他の恒星で、惑星が発見されたたことによって、
太陽系の惑星学が個別の記載学的な
学問体系でなく、
やっと普遍的科学への歩みだしたのである。
その雰囲気が伝わる。
次は、地球学であり、
地球生命学であり、
地球知的生命学であり、
地球文明学が
普遍化していって欲しいものである。
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74 アドルフに告ぐ: 2002.12.05

手塚治虫著「アドルフに告ぐ」
(1巻 ISBN4-16-811013-3 C0179):2002.11.30
(2巻 ISBN4-16-811014-1 C0179):2002.12.02
(3巻 ISBN4-16-811015-X C0179):2002.12.02
(4巻 ISBN4-16-811016-8 C0179):2002.12.04
(5巻 ISBN4-16-811017-6 C0179):2002.12.04
を読んだ。

マンガも創造的産物である。
ここにかけられた、労力を思うと、
読み捨ててしまうの惜しいような気がする。
作者は、そんなこと百も承知で創作する。
マンガとはそんなものだ。
しかし、その手軽さゆえに、
活字メディアとはちがった、
膨大な読者を有する。
そして、いまや、子供から大人まで
多くの階層にその読者はいる。

私が、子供の頃、マンガは
教育上よくないもの
というレッテルを貼られていた。
しかし、マンガにも
文学と同じように深い内容をもつもの、
活字メディアのような批判精神を持っているもの、
教育に役立つもの、
マンガでしか表現できない世界があること、
など、新興の紙メディアとして
独自の位置を確保するにあたった。
その一番の功労者、手塚治虫である。
面白かった。
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11月

73 2001年宇宙の旅: 2002.11.28

アーサー・C・クラーク著
「2001年宇宙の旅」
(ISBN4−15-011000-X C0197)
を読んだ。

あまりにも有名なSF小説である。
また、キューブリック監督の
映画としても有名である。
この映画を前に見たことがあった。
難解であった。
しかし、1968年に封切られた映画だが、
特撮もさることながら、
コンセプト、目指すもの高さが
年を取った私に難解であった。
今回この小説を読んで、
再度見たくなった。
しかし、このようなエンディングになった、
SF小説を小松左京のもので読んだ記憶がある。
これころ若いころに読んだので
定かでない。
しかし、小説にしろ、映画にしろ、
内容が充実してれば、
十分評価に値するのである。
昔のSF小説や映画は、
ともすれば、幼稚であったり、
もう達成されている技術や内容のため
陳腐に見えたり
未来なの過去の古ぼけた感じがしたりする。
そんな古さをいつまでも持たないためには、
やはり内容の斬新さ、そして充実であろう。
この小説を読んで、
現実ではすでに過ぎ去った2001年が
描かれているのだが、
われわれの技術が
まだ小説や映画まで達していないという反省や
なぜ宇宙開発を途中でやめたのか、
宇宙への挑戦は所詮冷戦の賜物だったのか、
など、われわれが歩んできた
歴史の間違いに気づかされた。

この小説を、私は
推薦入学の学生への課題図書とした。
若い世代がどう反応するか楽しみである。
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72 恐竜の足あとを追え: 2002.11.22

松川正樹・小畠郁生著
「大地の研究 恐竜の足あとを追え」
(ISBN4-251-06402-X C8345)
を読んだ。

この本は、写真も多いが、文字が多かった。
しかし、面白かった。
中里村から見つかった漣(さざまに)の地層と
その上のくぼみ。
それが何かを探る物語である。
舞台は、韓国、アメリカまで広がっていく。
面白い。
これぞ、研究する面白みである。
答えからいえば、日本で最初に見つかった
恐竜の足跡化石あったのである。
それを探る研究者の試行錯誤のあとが
よく伝えれられている。

たぶん研究者には、
このような経験をした人がたくさんいると思う。
それを、市民にわかりやすく伝えれば、
こんな面白い、ストーリーはないと思う。
読みようによれば、
それは、ミステリーにもなるし、
サスペンスにもなるし、
ロマンスにも、大河小説、
SFにもなるかもしれない。
こんな経験をもっと公開すべきである。
そうすれば、科学の面白さを
より多くの人に伝えることができるはずである。
いい本であった。

ちなみに松川氏は、
私の科学教育の博士論文の主査に
なっていただく予定の人である。
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71 火山大ばくはつ: 2002.11.21

Franklyn M. Braney著
「地球たんけんたい3 火山大ばくはつ」
(ISBN4-86057-033-2 C8340)
を読んだ。

なんというか、あまり関心のしない本である。
内容も系統性がないし、
翻訳もよくない。
まあ、こんな本もあるのだろう。
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70 Vine Linux 20. サーバー構築ブック: 2002.11.20

堀口幹友著「Vine Linux 20. サーバー構築ブック」
(ISNB4-7561-3581-1 C3004)
を読んだ。

近々サーバーを構築使用と考えている。
そのために、Linuxの導入を考えた。
パソコン探したら、1台あったので借りた。
ハードディスクを取り替えねばならない。
初めてのことばかりだから、
大変だが、少しずつはじめていこう。

そのステップの一つがこの本である。
図書館で借りた本だが、
VineLinuxはVer2.5になっている。
現在、そのバーションの入門書を読んでいる。
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69 化石はなぜおもしろい: 2002.11.20

馬場勝良著「化石はなぜおもしろい」
(ISNB4-378-03862-5)
を読んだ。

子供向けの本だがいい本である。
地質に関する本は、
子供向けには、いい本がけっこうあることが
今回、子供向けの地質の本を
集中的に読んだことからわかってきた。
しかし、もちろん、生物の本に比べれば
地質学の本は圧倒的に少ない。
でも、程度の 差はあっても、
大人向けの地質学の本が
あっていはずなのに、少ない。
このような本を書く人が少ないのだろうか。
研究者の比率でいえば、十分いるはずである。
なのに少ないのである。
もしかすると、科学普及に関して、
地質学者は手を抜いているのかもしれない。
教科書は確かにある。
でも、大人向けの普及書が、
少ないのはなさけない。
私もその責任者の一人だが、
これから頑張っていこう。
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68 身近な分子たち: 2002.11.17

板倉聖宣・吉村七郎著
「サイエンスシアターシリーズ[原子分子編2]
身近な分子たち」
(ISNB4-7735-0158-8 C0340)
を読んだ。

シリーズの第2巻である。
4巻も先日読んだ。
なんとなくやろうとしていることは理解できた。
しかし、このサイエンスシアターの
本当の面白さは、
シアターに参加することではないだろうか。
私たちが、12月におこなっていた講座は、
講座に参加した人が楽しいのであって、
その時の情報、例えば、テキスト、ワークシート
映像にしても、
やはりどうしても受動的である。
聴講するとといっても、どうしても、
現地まで苦労して足を運び、
なまで見て、体験するこれが、
一番大切なことであろう。
確かに、知識は、
別の媒体で伝えられるであろう。
資料やデータも同じものが提供できるだろう。
欲している人には
それで充分まかなわれるであおる。
でも、目の前でおこることを感じること。
Live感覚。
これこそ、醍醐味、真髄、
「百聞は一見にしかず」 であろう。
やはり、別メディアとは、どうしても、
副次的なものであろう。

ダイキシンイについて紹介あされていた。
炭素12個、水素4個、塩素4個、酸素2個からなる。
正式名称は、
2,3,7,8-テトラ・クロロ・ジベンゾ・パラジオキシン
である。
ジ(di)をダイとも英語ではいうから
ダイオキシンという。
似た構造をもつものを
すべてダイオキシンと呼んでいる 。
重い分子 だが、チリにくっついて空中を漂う。
毒性が強く、1pgでも問題になる。
アメリカ軍が除草剤をベトナム戦争で
撒いたときに不純物として含まれていた。
塩素のはいったプラスチックを
低温で燃やしても
ダイオキシンがでてくることがわかった。
ポリ塩化ビニルとポリ塩化ビニリデン
などがそうである。
高温で燃やせは大丈夫だが、
低温だとダイオキシンがでてくる。
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67 地球ってほんとうにまあるいの?: 2002.11.15

板倉聖宣著
「地球ってほんとうにまあるいの?」
という本を読んだ。

この本は、あえてカラー図版を使わずに、
白黒の絵を使っている。
だったら、文字だけで書いてもいいのに、
挿絵を使っている。
文字主体の本として、
磁石の本を著者は書いているのだから、
それにならって良かったのに。

でも、この本は面白かった。
地球が丸いのを、さまざまな視点で
捉え、説明を試みている。
手っ取り早く、
宇宙から見た地球の写真を使えば、
それで、一目瞭然だが、
そこには、驚きも、好奇心も湧かない
ことを指摘している。
最もな指摘である。
まず、常識を疑って、
その常識を修正して
イメージできるようなさまざまな試みをし、
そこには、昔の人の工夫も加えて、
知のプロセスをつくっている。

このような知のプロセスは、
たとえば、
小さくて見えない原子、
遅くて見えない進化、
目では見えない電波や音
などを調べるのに役立つことである。
そしてイメージすることの
大切さを教えている。
いい本であった。
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66 固体=結晶の世界: 2002.11.14

板倉聖宣・山田正男著
「固体=結晶の世界 ミョウバンからゼオライトまで」
(ISBN4-7735-0163-4 C0340)
を読んだ。

この本は、サイエンスシアターという
公開の科学実験講座を
題材にした本である。
これは、なにも真新しいことではなく、
イギリスのクリスマスレクチャーを
筆頭に、
私たちが博物館でおこなっていた講座も
同じようなものである。

ただこのシリーズは、仮説実験授業という
板倉氏の科学に興味を持つための
授業をベースにしたもので、
授業の実践と、
多くの教員の智恵や工夫の集大成という点で
すぐれた点を持っている。
これが、知的資産の積み重ねというものであろう。
いいことを、重要なことを継続することこそ、
一つ一つは小さくても、
集めれば、力となるという実践である。
私は、集団を好まないので、
一人か、気のある人数名で、
なにか新しいことを成し遂げたいと思っている。
この本は、内容より 姿勢が勉強になった。
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65 地層を調べる: 2002.11.06

馬場勝良著「地層を調べる
−たのしいフィールドワーク−」
(ISBN4-378-03888-9 C8344)
を読んだ。

内容は、小学生にも分かりやすいものである。
内容は子供たちが、
地層を調べたい
という気になるようなものである。
でも、文字中心の進め方のせいか、
もうひとつ面白みにかける。
でも、これもひとつのすすめかたであろう。
まじめに、本道をいくやり方である。
図鑑のようで、
内容も、読み物として充実しているもの
という希望は望みすぎだろうか。
でも、そのようなものができれば
と考えている。
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64 浜辺のコレクション: 2002.11.05

浜口哲一・池田等著「浜辺のコレクション」
(ISBN4-577-02111-0 C8740)
を読んだ。

この本の著者浜口氏は、
平塚博物館の学芸員である。
なんどかあったことがある。
そして浜辺で漂着物を
調査しているということも聞いていた。
しかし、このような本が出しているというのは、
知らなかった。
この本は、なかなかいい本である。
私も、北海道の川で、
このようなものができたら
いいと考えている。

私が理想とする、
子どもから大人までの図鑑は、
以下のようなものである。
専門家が見ても納得できるほど、
資料がよくなくてはならない。
プロ並みに写真が
きれいでなければならない。
そして、それがさりげなく
見せなければならない。
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63 地層はタイムカプセル: 2002.11.02

地学団体研究会編「シリーズ・自然にチャレンジ9
地層はタイムカプセル」
(ISBN4-272-44019-5 C8340)
を読んだ。
4人の子供を主人公にして、
地層を調べていく話である。
面白くよくできている。
そして、地層の基本的な調べ方が、
書いてあった。
これ自身がオリジナリティーだが、
やはり予想できるオリジナリティである。
その点が面白くない。
さかし、このような教材は、
総合学習に利用するには
ちょうどいいのかもしれない。
でも、この本は、1987年に出版されたものである。
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62 空気の重さをはかるには: 2002.11.01

板倉聖宣著「いたずらはかせのかがくの本8
空気の重さをはかるには」
を読んだ。
面白い本であった。
原理がわかれば、いいのだが、
このようは意表をつくネタを
集めるのは大変だ。
これが、科学の導入にはいいかもしれないが、
この調子で、科学全体を
話すことはできるのだろうか。
仮説実験授業とは、
それをおこなっているのだろうか。
私は、よく分からないが、
高校まで、このような理科教育を受けた
子どもは、どのような子どもになるのだろか。
楽しみな気がする。
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10月 
61 原子とつきあう本: 2002.10.31

板倉聖宣著「原子とつきあう本」
を読んだ。
原子に対して、さまざなま視点でかかれた本である。
原子をひろく浅く知るためにはいい本であろう。
誰のための本だろうか。
高校生くらいなら理解できる。
子どもにはむつかしすぎる。
もしかしたら、理科教師用の本かもしれない。
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60 もしも原子がみえたら: 2002.10.31

板倉聖宣著「いたずらはかせきのかがくの本7
もしも原子がみえたら」
を読んだ。
かみ砕いて書いてある。
ただし、子どもに原子のことが
どの程度、理解できるだろうか。
原子は、実在するのだが、
非常に抽象的な概念でもある。
想像力の中でつくり上げなければならない
ものでもある。
それを、どこまで子どもにできるか、
興味あるところでもある。
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59 経験を盗め: 2002.10.29

糸井重里著「経験を盗め」
(ISBN4-12-003301-5 C0095)
を読んだ。

まあ、対談だから、
いろいろなことが書いてあり、
軽く楽しかった。
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58 ふしぎな石 ― じしゃく: 2002.10.29

板倉聖宣著「いたずらはかせのかがくの本2
ふしぎな石 ― じしゃく 」
(ISBNなし)
を読んだ。

子供向けの本だが、
面白かった。

「いたずらに断片的な知識をはやく教えすぎると、
好奇心をおしつぶしてしまうのです」

「子どもたち自身が、自然のなかなか、
おもしろいことことがらを見つけだせるように、
自然をみるときの、
目のつけどころを教えることをねらっているのです」

「子どもたちが、自然について
いろいろななぞをもって、
しらべていく
― いわば、科学の精神を養うことを
ねらっているのです」

この本に砂鉄の産地が載っていた。
噴火湾沿いの海岸に
蘭東、花岡、胆振、日鉄八雲、国縫、
高周波鹿部、函館
である。
一度、サンプルを取ってみたいものである。
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57 ぼくがあるくと 月もあるく: 2002.10.29

板倉聖宣著「ぼくがあるくと 月もあるく」
(ISBNなし)
を読んだ。
子供向けの本だが、
なんとなく不思議なことを、
答えを教えるのではなく、
自分で考えて答えを導く方法である。
もちろん、親や教師用に
詳しい説明は後ろに載せてある。
なかなか面白いほう方法論である。
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56 さあいこう 川はともだち: 2002.10.26

地学団体研究会編
「シリーズ・自然にチャレンジ4
さあいこう 川はともだち」
(ISBN4-272-44014 C8340)
をよんだ。

川を素材にして、
石の調べ方がきっちりと書かれていて、
非常にわかりやすい本であった。
そして、使いやすい気がした。
学校先生が中心になってかかれた本である。
だから、学校の副読本として、最適である。

この本は、板倉氏の著書とは、対照的な気がした。
こちらは、いかにも教科書的である。
これはこれで面白いし、
多分、子供には分かりやすいし
教師も使いやすいだろう。
でも、面白さの点では、
板倉氏の本に及ばない。
やはり本は面白くなければならない。
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55 砂鉄とじしゃくのなぞ: 2002.10.26

板倉聖宣著「砂鉄とじしゃくのなぞ」
(ISBN4-7735-0154-5 C0340)
をよんだ。

面白かった。
子供向けの本はこのように
書くべきだと思った。
また、どんな本でも、
面白くなければいけないと思った。
砂鉄をめぐる、さまざなま考えや
知識、実験、経験、失敗。
どれをどう組み合わせるかは、
著者の裁量だが、
面白くなくてはいけない。
これは、一番の鉄則。
そして、ただ面白いだけでは
面白くない。
なんらかの科学する心や
科学とは面白という気持ちが
残らねばならない。
当たり前だが、
なかなかできない難しいことである。
それをこの本は思い知らせてくれた。
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54 河原の石の観察と実験: 2002.10.21

馬場勝良著「河原の石の観察と実験」
(ISNB4-378-03890-0 C8344)
石の調べ方を書いた本である。
調べかたの内容の少なくとも一部は、
別の本(例えば、
自然にチャレンジ4「さあいこう 川がともだち」)
で見た内容である。
でも、馬場氏は、小学校の先生で、
わかりやすい内容となっている。
それに、実践的におこなってきた内容が
書かれているので、 説得力がある。
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53 河原の石ころ図鑑: 2002.10.20

渡辺一夫著「河原の石ころ図鑑」
(ISBN4-591-07321-1 C0644)を見た。
大分前に買った本だが、
面白くて、取り出しては眺めていた。
日本全国の代表的な川について、
石ころを集めている。
これは、やっている本人が
一番面白いのだろうなという気がした。
わたしは、北海道の川で
似たようなことをやるつもりである。

写真は綺麗だし、
石ころも結構よく集まっている。
でも、どこか不満が残る。
それがどこかわからない。
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52 川をのぼろう 石のふるさとさがし: 2002.10.20

渡辺一夫著「川をのぼろう 石のふるさとさがし」
(ISBN4-447-00894-5)を読んだ。
酒匂川が素材に使われているが、
なかなか面白い本である。
石の話だけでなく、
川にまつわる話がいろいろ書かれている。
「酒匂川の地学散歩」を書くときには、
知らなかった。
地質学的にみると、不満が残る点もあるが、
面白い本である。
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51 絵で分かる進化論: 2002.10.10

徳永幸彦著「絵で分かる進化論」
(ISBN4-06-153429-7 C3045)
を読んだ。
面白かった。
でも、市民はつらいかもしれない。
なぜなら、集団遺伝学や 遺伝的アルゴニズムの核心部が、
数式で展開されているからである。
でも、非常に分かりやすく最近の進化の一分野が理解できた。

R.C. Lewontinのいう進化の起こる条件
「Variation in heritable fitiness(VHF)」
「適応度に変異があり、かつその適応度が遺伝するとき」

「「進化」とは、「VHF」が満たされて集団にたいして
「選択」が起こる様子であると表現されます」

「「適応度」とは、「次の世代に、
どれだけ自分のコピーを残すことができるか」
を表す尺度のことです」

「遺伝する」とは、「生物のもつさまざまな性質(形質と呼びます)が、
世代を超えて伝わっていくことです」

ダーウィンの進化のプロセスは、
「「分岐」と「絶滅」 、これが基本メカニズムです」

ダーウィンは、斉一説が生物の進化にも働いていると考えた。
「このような見方を漸進進化説(gradualism)と呼びます」

ダーウィンは「人為選択(artificial selection)」のアナロジーとして
「絶滅を起こさせる力を「自然選択(natural selection)」として
提案したのです」

自然選択は、「適者生存(suvival of the fittest)」と表現されるが、
これはトートロジー(同義反復、tautology)である。

適者生存の命題の擁護
・R.N. Brandonのテンプレート説は、
「それが正しいかどうか吟味できる代物ではない」
・「この問題は、「自己参照(self-reference)」の問題で、
今日、生物だけでなく 、数理、物理、化学を含めて
科学全体を貫く中心課題」

ネオダーウィニズムは、
「遺伝機構としてメンデル遺伝を採用し、
そして変異の源としては、
無方向性の突然変異を採用したものです」

「進化は弁証法である」
その二つの理由
・「分類は、本来は相反する「分ける」という操作と
「まとめる」という操作を統合する作業です。
この「分ける」ことと「まとめる」ことの
つじつまを合わせる論法として、進化論がある」
・「メンデル遺伝学とダーウィン流の進化論の間の確執を
解消するすべだった」
「メンデル遺伝学は、基本的に不連続な形質の遺伝様式
を記述する営み」
「当時のダーウィン流の進化論者たちは、
ライエルの斉一説に準拠しながら、
進化は連続な変化であるという立場をとっていたました」
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