もどる


画像をクリックすると大型の画像が見ることができます。
ただし、大きなファイルの場合がありますので注意ください。

Essay ▼ 197 くぐり岩からシラフラへ
Letter▼ 心と体の休息・生活パターン


くぐり岩から北側の雪の山並みを覗く。


くぐり岩の地層。


くぐり岩から南側を覗く。


シラフラの崖。


シラフラの崖。


シラフラの崖。


シラフラの崖。

(2021.05.15)
 道南の海岸には、穏やかな春の時間が流れていました。岩をくり抜いた窓からは、冬の名残の山並みと、春の海岸が見えました。春の海岸を散歩して、気分転換をはかりました。

 今年のゴールデンウィークは、わが町では自粛要請は出ていなかったので、夫婦で旅行を考えました。ただし、コロナ予防とコロナ疲れを癒やすことを考えて、場所は道南の檜山地域にいくことにしました。檜山は、野外調査で度々訪れていたので、馴染み深いところです。観光客のあまり訪れないところで、のんびりと過ごすことにしました。
 檜山は以前訪れたときは、ゴールデンウィークでも人がほとんど来ていない地域でした。そこに、自炊しながら宿泊できるところに、1週間ほど滞在しました。滞在中は、午前中、どこか自然の中を散歩がてら歩いて、昼食は手作りのサンドイッチを食べて、午後からは日替わりで温泉にひたって、その日の食べ物を地元のスーパーマーケットで買って帰る、という穏やかな日々を繰り返していました。
 今回、紹介するのは、散歩にも最適な、心地よい滝瀬海岸です。ここは、以前も「161 滝瀬海岸:シラフラの崖に」(2018年5月発行)として紹介していたところです。
 今回は散歩で、くぐり岩から海岸に入りました。くぐり岩とは、海に突き出た2、3mほどの幅しかない薄い板状の尾根があり、海岸を仕切っていました。そこに人が通れる穴を、江戸時代には、人が行き来きでるようにくり抜いたものです。
 この尾根をつくっている地層は、白と濃い茶色の岩石からできています。岩石とはいっても、柔らかいので、崩れやすくなっています。成層構造が見えるのですが、その構造は一部で乱れています。
 この地層は、檜山層群最上部の館層(たてそう)というものです。厚沢部(あっさぶ)町の館(たて)周辺で広く分布しているので、館層という名称になっています。
 今年のゴールデウィークは寒く、山では積雪がありました。くぐり岩から、北を眺めると、遠くの山並みが白く見えました。くくり岩が窓や額縁のようになり、遥かなる山並みがきれいに見えました。うららかな春の海岸から冬の名残を眺めることができました。
 くぐり岩から南をみると、江差方面のなだらかな山並みが見えます。海岸を南に方に向かって歩いてくと、急斜面の崖のあり、その前に砂浜が続いています。しばらく歩くと、小さな船着き場があります。その先に進むと、シラフラがはじまります。シラフラは、白い切り立った崖になっています。それまでの崖とは様相が異なっています。まず、その白さが目立ちます。また、崖もほぼ垂直の崖になっています。
 崖の面は、白っぽい崖は、波によって侵食を受けた海食崖(かいしょくがい)です。白っぽい崖は、淡い茶色っぽい細粒の粘土と、白っぽい砂岩からできます。白っぽい砂岩は、長石や石英が多くなっています。
 小さな化石も入っているので、年代が決められています。500〜140万年前(新第三紀鮮新世から第四紀にかけて)となっています。また、化石の種類からは海底に堆積した、海成層だとわかります。この地層も、館層です。
 シラフラの海岸を、朝、夫婦で往復しました。距離はそれほどではないのですが、2時間以上かけてのんびりと散歩しました。風もあり、肌寒かったのですが、心地よい晴れの日でした。地元の人も、散歩に使われているようで、何名かの人に会いました。地元の人も、この海岸の心地よさを味わっているようでした。
 今回、本来ならば、いくつかの露頭で野外調査を少しするつもりでした。家内と一緒なので、少し手伝ったもらって、と思っていました、しかし、予定していた日は、晴れてはいたのですが、風が強くて、じっとしていると寒く感じる日でした。そのため、全く調査はできませんでした。別の機会にする必要がありました。
 訪れたときは、今年は桜の開花が早かったので、満開の直後ぐらいでした。以前も同じ頃訪れたことがあるのですが、ちょうど満開の頃でした。各種の桜が多数植えられている公園があるので、何度か訪れました。桜のきれいな公園なのですが、時々、見学に来られている地元の人はいましたが、ほとんど人のいない状態で、桜を満喫しました。


Letter▼ 心と体の休息・生活パターン

・心と体の休息・
今回、久しぶりに、旅にでました。
この旅では、人混みにはいかないように心がけていました。
午前中は人気のない野外をうろうろしているいました。
午後は、買い物や温泉以外は、ほとんど宿舎にいました。
檜山地域では、ぽつりぽつり感染が報告されていますが、
私が行った町は感染者は出ていませんでした。
今回は、心と体の休息が目的でしたが、
頭では感染の危険性(感染させる、感染する)を
常に考えて行動していました。
コロナ感染を気しないで過ごせる日が来るのは
いつのことでしょうかね。

・生活パターン・
休暇中でも、私は早朝に目が覚めるので、
そのまま起きて、ルーティンワークを少ししていました。
メールやニュース、天気のチェック、
画像の整理、メモの作成、その日に行く予定の確認など。
家内が起きてきて、朝食を食べると、
6時半ころには、行動できるようになります。
私にすれば、少々遅めですが、家内には早めの行動となります。
日常の起床時間の違いがそのまま出ていました。
夫婦でも、それぞれの生活パターンがあるので
旅先でもそれが出まていましたね。
まあ、のんびりとしてきました。



もどる