地球と人と
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Essay■ 6_202 ターミネーター・ゾーン 4:少ない可能性と多数
Letter■ 明浜の段々畑・土佐清水ジオパークへ
Words ■ ゴールデンウィーク明けに野外調査を


(2023.05.04)
 ターミネータ・ゾーンで、ハビタブルゾーンの存在の可能性は、少ないながらもでてきました。M型恒星の数が多いので、少ない可能性であっても、生命誕生が起こったかもしれません。


Essay■ 6_202 ターミネーター・ゾーン 4:少ない可能性と多数

 M型恒星の周囲を潮汐ロックされて巡る惑星には、夜明けや日没のところには、ターミネーター・ゾーンができます。潮汐ロックされていますので、安定した領域となります。その環境のシミュレーションは、長期的には水が安定に存在できないことわかってきました。しかし、ロボさんらの研究では、水が存在できる可能性が示されました。
 シミュレーションで重要になる初期条件は、恒星からの距離(放射量)と水と氷の割合、大気圧であることが判明しました。
 水が少ない状態でスタートすれば、水蒸気の発生が抑えられ、放射量が多くても暴走温暖化は起こらないことがわかってきました。そして、ターミネーター・ゾーンで、温度が0〜50℃の範囲になり水が存在できることがわかってきました。
 水が多い状態で惑星がスタートすると、海から大量の水蒸気が発生して暴走温室効果が起こることになります。そんな状態であっても、もしかすると水が再度形成される可能性も指摘しています。例えば、いったん夜の側に移動して凍った水も、その量が多ければ氷床が厚くなり流動しはじめ、もしターミネーター・ゾーンまで流れる氷河があれば、そこで融けて水になり川や湖ができることになります。ただし、このシミュレーションはなされていません。
 M型恒星で、地球のように7割が海のような水の多い惑星では、特別な条件を満たさないと、ターミネーター・ゾーンに水が存在できません。水が少ない陸が多い惑星では、ターミネーター・ゾーンに海が位置していれば、ハビタブル・ゾーンが安定して存在できるかもしれません。
 まだまだM型恒星の惑星におけるハビタブル・ゾーンの存在については、不明な点が多いのですが、可能性は残されたことになります。M型恒星は数が多く、寿命も長いため、近くを巡る惑星があれば、安定期的なハビタブル・ゾーンが存在するかもしれません。そこには、生命誕生の可能性もあるはずです。そんな期待を残す報告でした。


Letter■ 明浜の段々畑・土佐清水ジオパークへ 

・明浜の段々畑・
ゴールデンウィークは出歩くことは控えています。
動くときは、休日や祝日ではなく平日にしています。
先日も昼前から、明浜にでかけました。
快晴の空の暑い日でしたが、
みかんの段々畑と石灰岩のコントラストが綺麗でした。
地域のイベントがあれば参加するようにしています。
大きなイベントがあった先日の土曜日は
あいにくの雨なので出かけるのを諦めました。
残念なので町内で
土曜のみ開かれるレストランにいきました。
昔よく泊まった施設を利用しています。
今はレストランだけが使われています。
地質館も使われなくなりましたが、
鍵を借りて中をみてきました。
それほど傷んではいなかったのですが、
いい施設なのでもったいないでした。

・土佐清水ジオパークへ・
来週から2度目の野外調査にでることにしています。
今度は高知県西部を中心に回る予定です。
高知ではジオパークが2つあります。
室戸は世界ジオパークとして有名ですが、
新しく2021年9月に土佐清水ジオパークが
日本ジオパークとして認定されました。
そこを中心に見て回ろうと考えています。
もともと地質学では、土佐清水の竜串の三崎層群や
白山龍門のラパキビ花崗岩で有名な地域でした。
何度が訪れていますが、
再度、見て回ろうと考えています。


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