地球と人と
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Essay■ 6_157 TESS 3:ミッション
Letter■ 秋めいて・入試
Words ■ 北海道は秋です


(2018.10.11)
 新しい宇宙望遠鏡には、新たなミッションが託されます。その結果は、科学者の期待を裏切るほどであって欲しいものです。TESSの主たるミッションは、地球のような惑星が、特別なのか普遍的なのか、を検証することです。


Essay■ 6_157 TESS 3:ミッション

 TESSは、Transiting Exoplanet Survey Satellite、「トランジット系外惑星探索衛星」の略なので、トランジット法を用いて系外惑星を見つけようというものです。トランジット法とは、惑星が恒星の前を通るときの明るさの変化をとらえるものでした。宇宙空間ですから、大気の影響を受けないで精度良く観測できます。
 最後に、TESSのミッション(使命)について、説明をしていきましょう。TESSは、安定してはいるのですが、不思議な軌道を用いています。月の共鳴軌道と呼ばれるもので、大きな楕円の軌道で、月によって安定したものだそうです。これまで使われたことがない軌道でが、地球からかなり離れたところめぐります。そのため、地球近辺のデブリや大気の影響で、観測装置や本体の損傷が最小限になると考えられています。
 この軌道で、13.7日ごとに地球に近づくことになります。そのため、観測データを近づいた時、3時間ほどで一気に送信する仕組みとなっています。4台のカメラで、最初の1年は南天を、あとの1年は北天を観測して、全天のほとんど(85%)を網羅することが、ミッションになっています。
 探査は、主系列星の恒星を対象にしています。主系列星でも、太陽に似たG型と赤色矮星(M型矮星)やそれに近いK型を中心に観測されます。赤色矮星とは、私たちの太陽より暗く小さい天体なのですが、その数は非常に多くなります。惑星で、恒星に近いところを巡っているのものが、見つかりやすくなります。赤色矮星でそのような軌道の惑星であれば、表面に水がある可能性が高くなります。
 TESSのミッションでは、太陽系に近い(地球からおよそ300光年以内)、50万個の恒星が対象になり、これまで見つけることが難しかった、地球程度のサイズの惑星で、比較的長い(2ヶ月)の公転周期の天体なども見つけられるのではないかと考えられています。
 TESSの最初の写真が、2018年5月に送られてきました。そこには、ケンタウルス座近辺の天体が20万個以上写っているそうです。ケプラー宇宙望遠鏡は、多様な系外惑星の発見し、私たちの太陽系が、惑星系の典型ではなく、多様性の一つに過ぎないことを教えてくれました。TESSでは、地球のような水や生命が存在しうる惑星が、特別なのか、普遍的なのかを教えてくれることが期待されます。今後も注目していきたい話題です。


Letter■ 秋めいて・入試 

・秋めいて・
北海道は、秋が本格的になってきました。
日が出ているうちは、室内は暑いくらいでしたが、
日が陰ると、一気に肌寒くなりました。
先日の日曜日、自宅で、はじめてストーブを焚きました。
しかし、2時間ほど焚いたら、暖かくなったので切りました。
そんなストーブを焚いたり消したりの日々が
少しずつ増えてくる季節になりました。
いよいよ秋が深まってきました。

・入試・
大学は、入試が始まっています。
AO入試は9月から始まっていますが、
いよいよ本格的になります。
続いて、推薦入試、そして一般入試となります。
来年度から新しく大学入試共通テストが実施されるのですが、
今年の11月には、そのプレテストが行われます。
高校2年生が対象のプレテストとなります。
まだ私たちには、、詳細は知らされていないので、
どのようになるのでしょうかね。


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