地球と人と
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Essay■ 6_156 TESS 2:ケプラー宇宙望遠鏡
Letter■ 台風の影響・はやぶさ
Words ■ 秋ですが、紅葉がまだまだですね


(2018.10.04)
 宇宙からの観測は、費用がかかるし、動かすためのエネルギーも必要だし、メインテナンスもできないし、などという欠点は多々あります。大気の影響がないという点は、非常に大きなメリットになっています。


Essay■ 6_156 TESS 2:ケプラー宇宙望遠鏡

 前回は系外惑星の最初の発見の経緯を紹介しました。1995年の最初の発見を契機に、次々と新しい惑星が見つかってきました。最初の発見は、前回説明したようなドップラー法でしたが、惑星が恒星の前を通るときの明るさの変化をとらえるトランジット法、手前の天体の重量により実際より明るく見える効果を利用する重力レンズ法、などいろいろな方法でも、系外惑星が発見されるようになってきました。
 地表の望遠鏡を用いた系外惑星の発見を受けて、2009年に、NASAはケプラー宇宙望遠鏡を打ち上げました。大気の影響のない宇宙空間から観測をするためです。ケプラーは、恒星の明るさの変化を調べるトランジット法で観測をおこないました。惑星の存在や特徴も調べていくものです。
 当初の運用計画では、3年半で10万個の恒星の観測をすることになっていました。その結果、多数の4000個以上の惑星候補を発見しました。惑星候補とは、今後検証が必要ですが、惑星の存在の可能性を捉えたということです。今後の詳細な観測で確定してくことになります。
 運用期間を5年以上も過ぎた2018年には、推進剤がなくなりそうなので、観測は休止になりました。しかし、2016年5月15日までに、2325個の系外惑星を発見しています。大きな成果となりました。
 多数の系外惑星の発見から、多様な惑星系ががあることわかってきました。多様な惑星として、ホット・ジュピター以外にも、特異な軌道を持つもの(エキセントリック・プラネット、逆行惑星)、木星より小さい海王星サイズの惑星(ホット・ネプチューン)、地球の数十倍から数倍のサイズの惑星(ミニ・、ネプチューン、スーパー・アース)、そして地球に似た惑星、水がありそうな惑星(海洋惑星)など、多様な惑星が発見されてきました。私たちの太陽系の惑星は、多様な惑星系のひとつに過ぎなかったのです。
 宇宙からの観測は、非常に有効であることが、ケプラー望遠用によって、証明されました。そこで次期の宇宙望遠鏡としてTESSが打ち上げれました。詳細は、次回としましょう。


Letter■ 台風の影響・はやぶさ 

・台風の影響・
10月になり、北海道は秋めいてきました。
ただし、不順な天候もあり、
紅葉の進み具合があまりよくないようです。
先週末に調査にでたのですが
台風の影響で、2泊のところを1泊にしました。
札幌周辺は台風の影響はほとんどなかったのですが、
大雪から十勝にかけてはなかり雨が降ったので、
途中で中止してよかったです。
今週末にも、また台風が・・・

・はやぶさ・
宇宙望遠鏡は、手間も時間もかかる観測になります。
アメリカのように国力ある国では
一国で打ち上げ、運用することできます。
日本では、一機ずつの費用を抑えて、
特化した目的での観測となります。
はやぶさ、はやぶさ2などはその典型でしょう。
最近は、はやぶさの調査も気になっています。


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