地球の調べ方
戻る

Essay■ 5_186 系外惑星の多様性 1:2つのアプローチ
Letter■ 大荒れ・年末年始
Words ■ 師走の大荒れです


(2021.12.16)
 系外惑星は遠くにあるため、それぞれの特徴を見分けるのが難しいです。小さいとさらに難しくなります。しかし、地球に似た岩石惑星の特徴を見分ける方法が2つも提案されました。

Essay■ 5_186 系外惑星の多様性 1:2つのアプローチ

 多数の系外惑星の発見とその多様性が報告される中、詳細な観測に基づく研究も進められています。系外惑星とは、太陽系外にある恒星を回る惑星を、地球、あるいは地球の周回軌道にある望遠鏡などで調べるものです。
 遠くにある恒星の周りの惑星の探査なので、大きな惑星、目立った惑星から見つかります。大きな惑星で恒星の近くを回るものが、多く発見されています。だからといって地球のような岩石惑星が少ないわけではありません。見つかりにくいだけで、存在しています。
 地球に似た惑星は、小さいため、通常の観測では調べにくい天体になります。しかし、地球に似たサイズの惑星も、いくつも発見されてきました。さらに、水が存在できそうな領域(ハビタブルゾーンと呼ばれます)に存在する惑星も、いくつか見つかってきました。
 さて今回、紹介するのは、系外惑星の化学組成に関する研究です。2つの異なった方法論でのアプローチですが、似た時期に報告されました。合わせて紹介していきましょう。
 ひとつは、Nature Communicationというオープンアクセスの雑誌に、2021年11月2日に紹介されたもので、
Polluted white dwarfs reveal exotic mantle rock types on exoplanets in our solar neighborhood
(汚染された白色矮星から太陽系近傍の系外惑星の異質なマントルの岩石タイプを解明)
というタイトルです。PutirkaとXuが著者となっています。これは、白色矮星という恒星が核融合を終えて死を迎えた天体を用いて、間接的に惑星の化学組成を調べる方法です。
 もうひとつは、Scienceという科学誌に2021年10月15日に掲載された
A compositional link between rocky exoplanets and their host stars
(岩石系外惑星と恒星との間の化学的相関)
という論文で、多数の著者(20名)による共同研究です。こちらは、ハワイのすばる望遠鏡など、地上にある天体望遠鏡で観測された系外惑星の内、実測された化学的なデータを用いています。それらの直接観測されたデータを用いて、惑星と恒星との化学的な関係があることを示しています。
 この2つの系外惑星の化学組成に関する話題を、シリーズで紹介していきましょう。


Letter to Reader■ 大荒れ・年末年始 

・大荒れ・
北海道は週初めは大荒れという予報でした。
札幌での積もったようですが、
わが町では、風は強かったですが、
少しの積雪で済みました。
しかし、層雲峡など、ところにより
激しい積雪となった地域もありました。
飛行機の欠航便もあったようです。
このままおさまればいいのですが。

・年末年始・
12月の我が大学の講義は、25日(土)までです。
大学だけでなく、公官庁では
クリスマスなどは祝日でもなく配慮もしません。
宗教儀式は、尊重するのでしょうが配慮しないようです。
「行政機関の休日に関する法律」があるそうで
年末年始(12/29-1/3)は休日と決められています。
明治時代にもそう決めた法律があるそうです。
我が大学も年末年始は休みとなります。
年の変わり目なので、いろいろな行事があるのでしょうが、
昔からそうだからという根拠は
少々不思議な気がしますね。


戻る