地球の調べ方
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Essay■ 5_160 西から昇る太陽 1:ユニークな発想
Letter■ 入試モード・冬の嵐
Words ■ もう2月。時間の過ぎるのが早いです


(2019.02.07)
 子どもたちの発想は、ユニークなものが一杯あり、驚かされたり、興味を惹かれたりします。そんなユニークな発想が集まったコンクールがあります。数学に関するものですが、いくつか紹介してきましょう。

Essay■ 5_160 西から昇る太陽 1:ユニークな発想

 「算数・数学の自由研究作品コンクール」というものをご存知でしょうか。現在第6回目ですから、比較的最近設立されたものです。そのため、あまり知られていなかったのでしょう。しかし、小・中・高校生で、数学好きの人たちは、知っていたようです。コンクールに応募された研究レポートは、1万6485編もあったそうです。海外からも31編が届いているようです。
 夏休みの自由研究や絵画などのコンクールはよく知っていたのですが、数学の自由研究にもコンクールがあるとは知りませんでした。近年できたこともあるのでしょうが、夏休みの自由研究で、算数や数学を題材にする人が、周りにいなかったからでしょう。我が家の子どもたちも、工作や自然観察などはしていましたが、算数をテーマになんて考えもいませんでした。
 このコンクールで受賞したレポートを見ると、なかなかユニークなテーマがあります。小学校3年生の「三年生で習う一番むずかしい漢字は何?」、小学校5年生の「地獄からの復活劇〜御釈迦様からの試練〜」。小学校6年生の「お掃除ロボットが動くと……。」、高校1年生の「じゃんけんの拡張〜大人数でも秒で決着をつけたい〜」などです。本当に数学の内容なのか、どんな内容なのか、見てみたい気がしせんか。
 「三年生で習う一番むずかしい漢字」なんて、どうして決めるのでしょうか。その小学生は、漢字の難しさを点数化しました。まずは画数の多さです。これは誰もが思いつくものでしょう。次が、漢字が上下、左右で似ているか、対称性を点数化しています。例えば、「申」は上下でも似ているし、左右で似ているとなり、点数は小さくなります。分解のしやすさというものも点数化してます。5画以下の塊にして分解すると、いくつに分解できるか、ということで点数化します。最後に読み方の多さも、点数化しています。これらの点数を合計していきました。その結果、一番点数の低い(簡単)漢字は、「申」(5点)となりました。なかなかユニークな視点です。では、一番難しいものは・・・・、レポートを見てください。
 5年生「地獄からの復活劇」というレポートは、芥川龍之介の「蜘蛛の糸」をテーマしています。小説に中では、長い距離を登るとか、蜘蛛の糸に多くの人がぶら下がるという内容があります。そこで作品から条件を導き出し、登るのにかかる時間、糸がどれくらいの重さに耐えられるか、について自身で実験して、それを参考に計算しています。なかなかユニークです。この詳細も、レポートを確かめてください。
 レポートは、
  http://www.rimse.or.jp/research/winner6th.html
で公開されています。興味のある方は覗かれてみてはいかがでしょうか。
 このコンクールを知ったのは、最近その受賞レポートの内容が、ニュースになったためです。それは、「西から登ったお日様」というテレビアニメの「天才バカボン」の歌詞を、計算によって起こりうる現象かどうかを考えたものがあります。この研究が受賞したことでニュースになりました。この詳細は、次回としましょう。


Letter to Reader■ 入試モード・冬の嵐 

・入試モード・
大学は、いよいよ入試モードにはいっています。
入試は、受験生からすると、
試験当日が本番で重要になりますが、
受け入れ側の大学の内部では、
いろいろな作業や処理、手続きが伴います。
まあ、自身の大学への入学者を選抜するために
重要な手続きですから、
慎重にものごとは進めていく必要があります。

・冬の嵐・
雨のようなベチョベチョ雪が降ったかと思ったら
急激に吹雪や冷え込みがあったり、
変化の激しい天気が続きます。
吹雪ではJRが止まったりしていました。
幸い、我が大学の入試日は
なんとか大荒れの合間をぬって
無事に終了することができました。
ただ、入試で出張している人は、
帰ってこられないチームもいます。
入試日程が違う大学は、
交通のトラブルで困っているかと思います。
冬の北海道は、荒れた時の対処が大変です。


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