地球地学紀行

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Essay■ 4_163 火星研究への旅 8:パーサヴィアランス
Letter■ テレワーク・休暇
Words ■ 北国は春の花盛りです


(2022.05.12)
 火星研究では、地表での探査機が重要な役割を担っています。探査機の打ち上げは、長い期間かけて準備されたものです。COVID-19の感染爆発であっても、予定通り打ち上げはおこなわれました。

Essay■ 4_163 火星研究への旅 8:パーサヴィアランス

 火星では、パーサヴィアランス(Perseverance)と名付けられたローバーが、活動しています。ローバーは、NASAが打ち上げたもので、ジェゼロ(Jezero)クレーターの中に着陸して探査するためです。2020年7月に打ち上げられ、2021年2月には着陸して、現在も探査を進めています。
 ローバーには、7つの観測装置と19台のカメラ、2つのマイク、そして小型のヘリコプターも搭載しています。
 ローバーの目標は、生物探査と将来の探査のための準備です。
 生物の探査に関しては、微生物が生息できるような環境が、現在もしくは過去に存在したかどうか、かつて存在してかも知れない生命の痕跡を探すことです。それらを搭載された各種の装置で調べていきます。
 ただし、観測装置だけでは調べきれないので、将来のために重要な痕跡もっていそうな岩石のコア(岩石を掘り抜いたもの)とレゴリスとよばれる土壌を試料として採取していきます。それらの試料は、火星表層に保存しておきます。保存した試料は、将来回収し、地球に持って帰ろうと考えられています。
 将来、人が火星探査するために、大気から酸素つくる実験もしています。固体酸化物形電解セルという装置を用いて、大気中の二酸化炭素を電気分解して、酸素をつくる試みです。2021年4月には、その実験が成功しています。その結果、この仕組みを大規模に展開することで、火星の大気から、人の呼吸用や推進剤のための酸素、また水素と化合させることで水もつくる見通しができたことになります。
 小型ヘリコプターは、インジェニュイティ(Ingenuity)と呼ばれ、カメラだけを搭載したものです。太陽電池で、薄い大気の中での飛行実験が成功しました。薄い火星大気中を、自由に飛び回ることができたことが重要です。将来、ドローンによる探査や運用の可能性を拓いたことになります。カメラでローバーのコース選定の情報を提供しました。
 ローバーは、その名の通り、「忍耐強く」探査や実験しながら、移動しています。そこで不思議な現象を発見しています。その詳細は次回としましょう。


Letter to Reader■ テレワーク・休暇

・テレワーク・
パーサヴィアランスの打ち上げは、2020年7月で、
アメリカの含めてCOVID-19の感染爆発の最中でした。
各地でロックダウンが起こりました。
打ち上げもリモート、テレワークで進められていました。
メンバーのテレワークの写真も示されています。
家庭や家族も写っている
一見微笑ましい画像もありますが、
大変はストレスだったと思います。
成功してよかったです。

・休暇・
長いゴールデンウィークが終わりました。
期間中の2日の平日を休みをとることで
10日間の長い休みとなっている人もいるそうです。
我が家も夫婦で休暇をとりました。
北海道のある地域に7日間、滞在しました。
のんびりとした時間を過ごしました。
たっぷりと睡眠時間をとることができ
頭も体もリフレッシュしました。
ただ、もう日常に戻っていますが。