地球の仕組み

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Essay ■ 3_190 地磁気逆転 2:連続露頭
Letter■ 晩秋・倫理資料集
Words ■ 北海道は秋も深まり、晩秋です


(2020.10.22)
 地磁気の逆転は、人類が経験したことのない異変です。もし現在起こったらどんな事態になるのでしょう。チバニアンはもっとも最近に起こった地磁気の逆転です。その様子がわかれば、対処も考えられるかもしれません。


Essay■ 3_190 地磁気逆転 2:連続露頭

 今回、チバニアンの地層の研究で成果報告がありました。国立極地研究所の羽田裕貴たちの研究グループが、ドイツの科学雑誌「Progress in Earth and Planetary Science」に報告しました。そのタイトルは、
 A full sequence of the Matuyama-Brunhes geomagnetic reversal in the Chiba composite section, Central Japan
 (中央日本の千葉複合セクションでの松山−ブリュンヌ逆転の全層序)
というものでした。千葉複合セクションとは、4箇所の露頭(養老川セクション、養老田淵セクション、柳川セクション、浦白セクション、小草畑セクション)を合わせたものを一連の地層とみなしているということです。これらの複合セクションは、チバニアンの採択に用いられた重要な露頭群となります。
 もともとこの地では、「松山−ブリュンヌ逆転」を記録した地層が連続して分布していることが、認定の理由になっていました。羽田さんたちは、千葉複合セクションのひとつの養老田淵セクションと養老川セクション上位にあたる地層で掘削して、新たに古地磁気の測定をしています。
 新たに掘削した地層は、逆転の境界の位置が一致しているため、連続した地層と見なせるとのことです。これらの地層に、すでの報告されているデータも加えることで、4万年分の連絡した古地磁気のデータを得られたとこになりました。
 連続した地層のデータが手に入ると、磁気の逆転の様子を、時間経過とともに連続的に読み取れる素材となります。地層ごとに正確に位置(時代)を記録しながら、地層に残された磁性を測定していきます。古地磁気の測定では、単に磁気の逆転の位置だけを調べるわけではなく、古地磁気の方位と強度なども測定しています。
 連続したデータなので、磁気の逆転から現在の状態になるための、磁気の逆転の異変が、磁気強度や方位の変動などとして読み取ることができると考えられています。そこから磁気の逆転という、これまで文明を持った人類が一度も経験したこともない事件を、詳しく探ることができるようになります。そして、新しい事実もわかってきました。
 その様子は、次回としましょう。


Letter■ 晩秋・倫理資料集 

・晩秋・
北海道は、足早に秋が深まってきて、
紅葉が一気に進んでいます。
その紅葉も大量に落ちるようになりってきました。
秋風が吹くたびに、落葉が舞い
雨が降るたびに、葉が落ちていきます。
今年の秋は、足早に進むようです。
朝夕にはストーブを焚くようになりました。
先週末に冬布団が打ち直しから戻ってきました。
今週は冷え込んだので、冬物の掛け布団にしました。
それでちょうどいいようになりました。
秋もそろそろ終わりかけています。

・倫理資料集・
現在、執筆のために、文献を読んでいます。
これまで興味をもっていたのですが、
手つかずていた分野、哲学史、地質学史です。
文献も書籍も集めていていくつかの読んでいたのですが、
今回、一気に読んでまとめていく作業をしています。
やりだせば、きりがないですが、
地質学史はほぼ目処がたっていますが、
哲学史がどこまでやればいいのかが不明です。
そこでみつけたのが、高校の倫理の資料集です。
これでは、かなり詳しく、原典資料もあり、
非常に便利であることがわかりました。
この資料手がかりに進めていこうと考えています。


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