地球の仕組み

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Essay ■ 3_185 地磁気とマグマの海 1:バリア
Letter■ 天候不良・洪水被害
Words ■ 被災された方、お見舞い申し上げます


(2020.07.09)
 地球の磁気は、目で見ることはできません。その力は弱いのですが、方位磁針などの磁石で知ることができます。磁気は、私たち人類にどのような影響を与えれているのでしょうか。思わぬ影響がありそうです。


Essay■ 3_185 地磁気とマグマの海 1:バリア

 地球には磁場があります。日常生活をしていて、磁場を意識することはありません。では、磁場は不必要なものなのでしょうか。
 例えば、方位磁針は地磁気によって、北南を指すようになります。かつて、旅をしたり航海をしたりするとき、方位磁針は不可欠な道具でした。しかし、現在の人類には、GPSがあるので、方位磁針は使わなくなりました。スマートフォンでは、現在位置を地図上に表示し、目的地までどのように進めばいいか、ナビゲーションをしてくれます。
 GPSは地球の周回軌道上にある人工衛星で、かつてはアメリカ合衆国が軍用に使用していたのですが、民間が自由に使えるようになっています。日本は独自に日本上空を周回する衛生を打ち上げて、精度を上げるようにしています。
 現在では、GPSが普及したので、方位磁針は使わなくなりました。地質学学者など一部の専門家用の道具になってきました。では、地球磁場は方位を知るため以外に、日常生活では不要なのでしょうか。そうではありません。実は地球磁場は、重要な役割があります。
 磁場が地球を覆っているので、地表へのバリアになっています。磁場があると、電荷をもった粒子が外から来ると、磁場の影響を受けてまっすぐ進めなくなりました。太陽からは、電子と原子核がばらばらになった状態の粒子(プラズマといいます)が、大量に飛び出しています。このようなプラズマ流を太陽風と呼んでいます。太陽風は電荷をもっているので、地球磁場の影響を受けて、地球の大気圏には入ってこれません。大半の太陽風は磁場の影響で、地球を回り込んで、太陽と反対(地球の夜側)に吹き流しのように長く伸びた形になっています。太陽風の一部は、地球に入ってこようとします。その時、地磁気の磁力線に沿って南極や北極から入ってきます。南極や北極で大気圏に突入した時、大気の分子がプラズマと衝突して励起されて発光します。これが、オーロラとして光っています。
 軌道上では、大気圏のバリアがありません。ですから、長く軌道上に滞在すると、プラズマ粒子が電子機器に影響を与えます。太陽風が強くなると、人体にも影響を与えます。地表では、地球磁場と大気のおかげで、太陽風は地表には影響を与えません。そんな条件があったからこそ、地球で生命が誕生し、人類も進化できたのでしょう。そして、科学技術に支えられた文明も発展できたのでしょう。
 ではなぜ、地磁気は、そもそも地球にあるのでしょうか。それは、次回、紹介しましょう。


Letter■ 天候不良・洪水被害・ 

・天候不良・
北海道は7月になっても天候不順です。
晴れたり、雨が降ったりと
一日で目まぐるしく変化しています。
気温の低い、涼しい日々が続いていきます。
低温と日照時間の少なさは、
農業に影響がでなければいいのですが。
私は、暑いより、涼しいのが助かるのですが、
体調を崩しそうです。
新型コロナウイルスに加えて、天候不順ですので、
精神的にダメージが大きいのではないでしょうか。

・洪水被害・
先週、九州では、何度も大雨があり、
多くの地域で被害がています。
被災された方、お見舞い申し上げます。
コロナ禍の続く中での避難は
不安も、躊躇もあったでしょう。
生命を一番に考えなければならない事態は、
大きな心労のことと思います。
政府や行政の素早い、手厚い
救援、援助を願いたいものです。
こんな時にこそ、政治の力を示して欲しいものです。


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