地球の仕組み

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Essay ■ 3_177 惑星系の誕生 1:モデル修正
Letter■ 活況・変化の時期
Words ■ 成人式も終わり次はセンター試験です


(2019.01.17)
 惑星系の誕生は、これまで私たちの太陽系をモデルにして考えるしかありませんでした。多くの惑星が発見されるようになったので、これまでの惑星系誕生のモデルも修正を迫られるようになりました。


Essay■ 3_177 惑星系の誕生 1:モデル修正

 近年、多様な惑星が多数発見されています。さまざまな想像もしていなかった惑星系もありました。もちろん、生命が誕生していてもいいような惑星もありそうです。地球に似たものもありそうですが、まだ完全にそっくりなものはなそうです。しかし、多数の惑星の発見は、いろいろなことを考えさせてくれました。
 私たちの太陽系の惑星は、太陽系においては、いくつもの規則性があるように見えます。例えば、惑星の公転軌道が簡単な式で示せるティティウス・ボーデの法則にそっている、太陽から近い順に固体惑星とガス惑星、氷惑星が並ぶ、恒星、惑星や衛星は軌道共鳴により整数比になる尽数関係になる、惑星系はほぼ同一の公転軌道を同一方向に回転している、などさまざまなものがあります。これらの規則性は、力学の法則に反するものではありませんが、力学の法則から直接導き出せるものでもありません。ですから、このような規則性は、太陽系形成時に与えられた条件なのか、それとも偶然や別の要因によるものなのかは、検討が必要になります。
 これまで、雛形にすべき惑星系は私たちの太陽系だけでしたので、太陽系が説明できれば、とりあえずはそのモデルはOKでした。
 現在のモデルは、太陽系を形成したガスやチリからできるというものです。恒星の形成が終わったあと、残ったガスやチリ(降着円盤と呼ばれています)から形成されます。降着円盤は、チリが恒星の周りを回り、衝突・合体して微惑星になり、数百万年間で成長して、原始惑星になります。恒星からの位置で、近いところでは、金属や鉱物など固体になるものだけで微惑星ができ、離れると揮発性物質(主にH2Oの氷)も固化して巨大ガス惑星になり、さらに外側では集積速度が遅くなるため氷惑星となる、というものでした。
 新しい惑星が多数見つかり、それも多様性があることがわかってきました。それは、惑星系の誕生を、私たちの太陽系をモデルにしたものが、そのまますべての惑星系に適用できないことを意味しています。私たちの惑星系の誕生の物語をどう修正するかが重要な課題になります。
 そんな中、惑星誕生に関する新しい発見がありました。それは、誕生間もない原始の星の観測によるものでした。詳細は、次回としましょう。


Letter■ 活況・変化の時期 

・活況・
惑星の研究をされているかたは
近年は非常にワクワクしているのではないと思います。
上でも述べたようにいろいろな惑星、次々と見つかっているので、
研究対象がいろいろ出てきたことになります。
大発見、それも多数の発見があるので、
研究者はいろいろなアイディアが出せることになります。
そんなチャンスはそうそうないでしょう。
活気に満ちていることとも思います。

・変化の時期・
大学はいよいよ後期も後少しとなります。
来週ですべての講義が終わり、定期試験となります。
そのあとは、一般入試となります。
在学生でも4年生は卒業式
そして社会へと気持ちが向かうことでしょう。
在学生は、単位習得できているかどうかを心配しながらも
春休みに気持ちは向かうことでしょう。
いずれも変化の時期となります。


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