地球の仕組み
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3_6 天体のリズム

(2001年4月19日)
 最近、太陽の活動が活発になっています。巨大な黒点が出現したり、オーロラがたくさん発生したりしています。太陽はいったいどうしたのでしょうか。太陽の活動から天体のリズムが見えてきます。
 太陽の活動には、周期があります。その周期は、11年ごとです。11年ごとに、太陽の活動が活発になります。このように、太陽の活動の活発な時期を「極大期」といいます。極大期には、黒点の活動が活発になり、太陽表面での爆発現象(フレア)も盛んに起こります。爆発によるガスやイオンが地球にまで達すると、磁気嵐と呼ばれるものが起きます。磁気嵐が起きると、オーロラが頻繁に見えたり、電波障害が起きたり、送電線に障害が起きたります。
 去年から今年にかけて、太陽の極大期にあたっています。3月後半だけでも300回近い爆発が確認されています。3月29日には、北米の高緯度地域ではラジオの電波が途絶しました。3月31日には、北海道のような低緯度の地域でもオーロラが観察されました。
 このような太陽の周期的な活動は、地球にさまざまな影響をもたらします。天体の周期的な活動では、太陽の11年周期以外にも、地球に影響があるものがあります。
 太陽と地球の関係でいえば、24時間周期の昼と夜があります。365日周期の季節変化があります。人間の生活や生理だけでなく、地球全体にも大きな影響を及ぼしています。1日の昼と夜は、地表温度に変化を与えます。1年の周期的変化は、夏と冬、乾季と雨季などの気候や季節変化を与えます。このような周期的変化が、地球の大気や海洋をかき混ぜる原動力の一つとなっています。
 月と地球にも、周期的変化があります。12時間周期の潮の満ち引き、28日周期の月の満ち欠けがあります。月と地球の周期では、海水だけでなく大地も15cmほど上下動しています。人間の女性の生理が1月周期といいうのも、もしかすると月の周期に関係しているのかもしれません。月と太陽と地球の関係では、14日周期の大潮や小潮などがあります。潮の満ち引きは、沿岸に生きる生物には大きな影響を与えます。
 天体と地球の織りなす周期的な活動は、さまざまなリズムものがあります。ここでは、人間にわかりやすいリズムのものだけを示しましたが、もっと長いものもたくさんわかっています。それは、別の機会に紹介しましょう。