生命の歴史
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Essay■ 2_215 生命誕生の条件 10:時間的束縛
Letter■ 風呂の修理・不便も楽しみに
Words ■ 風呂が改修中です


(2023.12.14)
 生命誕生の条件として、時間的な制限もありそうです。後期重爆撃の終わりから、生命の合成がはじまります。最古の生物の痕跡の時期、もしくはその少し前には生命が誕生していることになります。その期間はあまりに短いです。


Essay■ 2_215 生命誕生の条件 10:時間的束縛

 大気も海洋もない地球に、水や揮発成分をもたらしたのは、43.7〜42.0億年前の後期重爆撃だと考えられています。42億年前ころに爆撃がおさまると、生物の誕生のためのハビタブルトリニティが整います。その時期から、生命の誕生のための化学合成がスタートすることになるはずです。
 化石の証拠は、どこまで遡れるのでしょうか。
 西オーストラリアのビルバラ地域の34億6000万年前以前のチャートから、化石が見つかっています。また、南アフリカの35億年前のオルフェルワクト層のチャートからも化石が報告されています。少なくとも、35億年前には、形がはっきりと地層に化石として残るような生物が存在していたことになります。生命誕生は、35億年前より古い時代となるはずです。
 グリーランドの37億年前より古い地層や38億年前の堆積岩中の黒鉛から、化石ではありませんが、生物の証拠となるような成分が発見されています。カナダのラブラドルの39.5億年前の地層の炭質物からも、生物の化学的痕跡が見つかっています。西オーストラリアのジャックヒルズからは、41億年前の砕屑性ジルコンの中にある鉱物(石墨含有物)から、生物の痕跡があったという可能性が指摘されています。化石のように直接の証拠にはなりませんが、41億年前には生物がいた間接的証拠が見つかったことになります。
 少なくとも35億年前には化石として残るような生物が存在し、41億年前には生物の痕跡がありました。41億年前には生物がいたようです。岩石が残る時代、以前、冥王代に41億年前より前に、生命誕生のプロセスが進んでいたことになります。
 冥王代の42億年前にはハビタブルトリニティが整い、41億年前には生物がいたことになります。1億年ほどの間に、生物合成のプロセスが進んでいくことになります。これらの年代にはいくつかの仮定はありますが、生物合成のために経なければらない複雑な過程を考えると、本当に1億年ほどの期間で、生物誕生まで進めるのでしょうか。


Letter■ 風呂の修理・不便も楽しみに

・風呂の修理・
サバティカルで戻ってきてからしばらくは
シャワーを使っていました。
寒くなってきたので、
風呂に入ろうとお湯を入れました。
すると水が激しく漏れていました。
いつもメインテナンスを
頼んでいるところに相談しました。
木の風呂桶なので、水を張ることで木が膨れて
漏れがおさまるかもしれないといわれました。
しかし、漏れがおさまりませんでした。
20年以上使っていた木の風呂が壊れました。
風呂をユニットバスに改修することになりました。

・不便も楽しみに・
木の風呂からユニットバスになります。
気に入っていた木の風呂桶なのですが、
ものには寿命がありますので
しかたがありません。
改修には1週間ほどかかります。
近くに温泉が3箇所あるので、
その間、ローテーションしながら
入っていくことにします。
不便も楽しみにできればいいですね。