地球の歴史
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Essay■ 1_157 大陸の形成 2:常識に反し
Letter■ 蒸し暑さ・腰痛
Words ■ 腰痛との付き合いは長いのですが、難しいです


(2018.07.05)
 安山岩は島弧を特徴づける岩石です。そして一般論として島弧は、大陸に成長していく、大陸形成の場と位置づけられています。しかし、西之島の安山岩は常識に反していました。その意味することは・・・。


Essay■ 1_157 大陸の形成 2:常識に反し

 海洋にできている列島(未成熟な島弧、海洋島弧と呼ばれる)や海の中の火山(海洋島)では、玄武岩マグマの活動が一般です。一方、安山岩は大きな列島(成熟した島弧)の特徴です。地殻の厚くなっている、成長、成熟した日本列島のような島弧での活動が主です。島弧でも、いろいろマグマが活動していますが、一番多い、平均的なものとして、安山岩マグマになっています。これが島弧の特徴だとされていました。
 以上のことから、一般論として、地殻の薄いところ(海洋域)では玄武岩マグマが、地殻の厚いところ(大陸域)では、安山岩マグマが活動すると考えられていました。さらに、島弧が成長していくことで、大陸地殻になっていくと考えられています。
 前回、西之島の火山を紹介したとき、以前の活動も、今回の活動も安山岩マグマであることを示しました。西之島は、もちろん海洋域での活動になります。西之島の安山岩マグマは、これまでの常識とは違っていました。その特徴を説明するためには、地下の様子を調べ、マグマの形成機構なども考えていく必要があります。田村芳彦さんたち海洋研究開発機構の研究グループは、この不思議な事実を解明するために、西之島のある伊豆小笠原弧全体と、同じく海洋島弧であるアリューシャン列島を合わせて検討していきました。
 2つの海洋島弧を詳しくみていくと、地殻にはいろいろな厚さがありました。地殻の厚さと活動しているマグマの関係を詳しく検討していきました。すると、地殻が30km未満の薄いところでは安山岩質マグマが噴出し、30km以上の厚いところでは玄武岩質マグマが噴出していたことがわかりました。これまでの一般論とは、逆の結果がでてきたのです。
 これまで成熟した島弧で大陸地殻が形成されていくという常識ができていました。地殻が薄い海洋島弧での安山岩マグマの形成が起こっているのです。西之島だけなら特別な条件での活動となるかもしれません。2つの島弧での、いくつも火山、マグマを調べた結果なので、一般論となりそうです。つまり、海で大陸ができるかもしれないという可能性でてきたわけです。その仕組みはどのようなものしょうか。田村さんたちの仮説の紹介は、次回としましょう。


Letter■ 蒸し暑さ・腰痛空 

・蒸し暑さ・
7月になりました。
6月末から全国的に雨がちの天気です。
台風の影響もあるのでしょうが、
北海道でも蒸し暑い日が続いています。
久しぶりの蒸し暑さに、ぐったりとしました。
でも夜は涼しくなるので、
なんとか寝付けるの助かっています。

・腰痛・
腰痛がでています。
先週の木曜日の夜から痛みがでだし、
金曜日の夜にひどくなり、歩くのもつらくなりました。
土曜日に治療院へいき、
少しましになったのですが、一時的のことでした。
土・日曜日は動かずに、自宅でじっと寝ていました。
月曜日には、大学に来ていたのですが、
曲げ伸ばしすると痛みます。
でも、少しずつは、回復しています。
今週末には調査にでるので、無理できません。