地球の歴史
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Essay ■ 1_64 Concise版:地質時代1
Letter■ 変化・養生
Words ■ 秋も深まり、北国ではストーブの季節になりました


(2008.10.23)
  地質の時代区分に関する"The Concise Geologic Time Scale"という書籍が出版されました。それについて紹介しながら、地質時代について考えていきます。


Essay ■ 1_64 Concise版:地質時代1

 "The Concise Geologic Time Scale"(以下「Concise」版と呼びます)という本が出版されました。10月31日発行になっていますが、予約していたら8月下旬に届きました。2005年春に発行された"A Geological Time Scale 2004"(以下「2004」版と呼びます)という589ページにもおよぶ分厚い本があります。「Concise」版は、タイトルどおり、「2004」版の要約されたものです。私は「2004」版も持っていたのですが、新たに購入しました。
  要約版をわざわざ購入したのには、理由がありました。「2004」版が出たとき、実は、いろいろ物議をかもした部分がありました。それがどのような決着になったかを、「Concise」版でまとめる見ることができるかもしれないかと思ったからです。「Concise」版を実際購入して、中を見てみると、いろいろ変化に気づきました。
  「2004」版で、物議をかもしたのは、新生代の時代区分でした。その詳細は、「1_52 新生代1:時代区分」(2005.10.27」や「5_48 第四紀の復活?1」(2005.12.22)、「5_48 第四紀の復活?2」(2005.12.27)で紹介しました。再度整理しながら紹介していこうと思います。
  地質時代は、その時代の代表的な地層が出ている地(模式地と呼びます)で、なんらかの特徴がある地層の境界を見つけて、そこで区分されます。ところが、研究が進み、地層を調べる技術が発展するにつれて、情報が増えてきます。すると、今まで、見えなかったものがみえたり、より時代を代表する地層が見つかったりします。そのような研究成果を踏まえて、地質時代の区分は、何度も見直されことになります。
  1990年に出版された"A geological time scale 1989"(以下「1989」版と呼びます)では、全地質時代の再検討がなされました。その後、2005年に「2004」版が出版されました。「2004」版では、プレカンブリア紀(隠生代(いんせいだい)と呼ばれています)は、あまり重要視されておらず、主として顕生代の時代区分に力が入れられていました。
  2008年の「Concise」版では、単に要約をしたものと思っていましたが、どうもそれだけでないようです。それぞれの時代を、専門の研究者が数名で執筆しています。ですから、新しい見解もかなり付け加わっています。特に、プレカンブリア紀には力が入っているように感じられました。実は、私はこちらに興味があるので、ついついそちらを見てしまうせいかもしれませんが。でも、"Planetary time scale"として、地球以外の月、火星、金星の時代区分を対比して全地質時代を検討しています。
  では、物議をかもしたところがどうなっているかを、次回紹介しましょう。



Letter 変化・養生 

・変化・
「Concise」版は、9月下旬発行のはずなのですが、
予約しておいたら、なぜか8月下旬に手元に届きました。
そのとき、ぱらぱらとめくってみて、
かなりカラフルな本だなという程度の印象のまま、
詳しく見ずに、そのまま本立てにしまっていました。
その後、必要があって、取り出してみたら、
いくつか変わっている点に気づきました。
それが今回のエッセイとなりました。
まだ、十分読んでないので、どこかどれだけ変わったかは、
このエッセイを書きながら見ていこうと思っています。

・養生・
風邪が治まったつもりでいたのですが、
どうも、長引きそうな気配です。
先日医者に行って、新たな薬を処方してもらいました。
利くといいのですが、先に風邪を引いてこじらせていた
家内と同じ薬になりました。
先週ひどい状態だったのですが、
どうも今週になって、またぶり返したみたいで、
それほどひどくはないのですが、
先週と似た症状が繰り返しているようにみえます。
まあ、無理せず、養生していきます。